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瀧廉太郎 命を捨てゝ [廉太郎17~20才]

明治30年(1897)12月に雑誌「おむかく」に「龍水」の名前で発表した曲です。
「龍水」は、瀧の漢字を分けたものです。(廉太郎18才)


作曲: 龍水(瀧 廉太郎)
作歌者未詳


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『命を捨てゝ』 作歌者未詳


命をすてゝ、ますらをが
たてし勲功(いさお)は、天地(あめつち)の
あるべきかぎり、語りつぎ
いひつぎゆかん、後のよに


妻子にわかれ、親をおき
君がみためと、盡(つく)したる
そのいさをこそ、山ざくら
後の世かけて、なほかをれ


親兄弟の、名をさへに
かゞやかしたる、増荒夫(ますらお)は
この世にあらぬ、後もなほ
國のしづめと、なりぬべし
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【2010.8.3追記】
2番の歌詞の最後「なほかたれ」とされている楽譜がありますが、「大分県先哲叢書 瀧廉太郎 資料集」(平成6年 大分県教育委員会発行)掲載の原書では「なをかをれ」となっており今回もそれによりました。


※一人で3回歌って多重録音しています。
2010/7/31録音

瀧廉太郎 散歩 [廉太郎17~20才]

明治30年(1897)10月に雑誌「おむかく」に発表した曲です。(廉太郎18才)


作曲: 瀧 廉太郎
作歌: 中村 秋香


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『散歩』 作歌 中村 秋香

ほのぼのと
あけゆく空の朝風に
たもとかへして杖たづさへて
そこともいはずこゝかしこ
あなこゝちよや。

ほのぼのと
くれゆく野路の夕露に
もすそぬらして虫のねふみて
そこはかとなくにしひがし
あなおもしろや。
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※一人で3回歌って多重録音しています。
2010/7/31録音

瀧廉太郎 春の海 [廉太郎17~20才]

明治30年7月に発表した曲です。(廉太郎17才の時、今でいうと高校3年生です)
当時音楽学校の2年先輩であった 東くめ の作詩で後の「お正月」など瀧作曲の歌曲33曲中15曲は彼女の作詩です。

作曲: 瀧 廉太郎
作歌: 東 くめ


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『春の海』 作歌 東 くめ

和歌の浦の
春のあさけ
八重の汐路

風もなぎて
寄する波の
花もかすむ
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※一人で3回歌って多重録音しています。
2010/7/25録音

瀧廉太郎 日本男兒 [廉太郎17~20才]

瀧廉太郎が明治30年(1897)3月に初めて雑誌に発表した曲です。
(廉太郎17才の時、今でいうと高校2年生です!)
当時の日本は、日清戦争(1894~1895)直後で日本中がこの音楽のように高揚していたんですね。
瀧廉太郎も例外ではなく、いくつかの軍歌を作っていて、これもその中の一曲です。
出版された楽譜には「作曲は小山作之助先生の校訂に係る」と書かれており多少手が加えられていると思われます。

作曲: 瀧 廉太郎
作歌: 東 郊


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『日本男兒』 作歌 東 郊

日本男兒そは何ぞ、日本男兒そはたれぞ、
大砲小砲何かある、硝烟彈雨(しょうえんだんう)も何かある、
息の根たゆる笛の音は、消えても消えず君が名は、

日本男兒そは何ぞ、日本男兒そはたれぞ、
彈丸雨飛(だんがんうひ)のその中を、右往左往にかけめぐり、
さしも堅固の玄武門、敗りて植(た)てたる日の御旗。

日本男兒そは何ぞ、日本男兒そはたれぞ、
大喝一声(たいかついっせい)進めよと、叫びし声と諸共(もろとも)に、
屍(かばね)は空(むなし)く安城に、消えても消えず其誉(そのほま)れ、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【2010.8.3追記】
1番の歌詞「大砲小銃」とされている楽譜がありますが、「大分県先哲叢書 瀧廉太郎」掲載の原書では「大砲小砲」となっており今回もそれによりました。


※一人で3回歌って多重録音しています。
2010/7/25録音
2010/8/19再録音

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瀧廉太郎 組歌「四季」より 花 [廉太郎21才 [四季]]

組歌「四季」の4曲の中の『春』の曲です。

有名すぎるこの曲を歌うのは、勇気が入ります。
合唱をやってなくても歌える人は多いと思います。

2部合唱ですが女声、男声、混声と3パターン録音しました。

作曲: 瀧 廉太郎
作歌: 武島 又次郎

女声二部(正確には女声の音域で歌ったもの)



【参考】
男声二部

混声(上記2つのミックス)


「花」の自筆楽譜(題が「花盛り」となっている。)
  ~自筆楽譜による演奏はこちら~
hana_score.gif

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『花』 作歌 武島 又次郎

春のうらゝの隅田川
のぼりくだりの船人が
櫂のしづくも花と散る
ながめを何にたとふべき

見ずやあけぼの露浴びて
われにもの言ふ桜木を
見ずや夕ぐれ手をのべて
われさしまねく青柳を

錦おりなす長堤に
くるればのぼるおぼろ月
げに一刻も千金の
ながめを何にたとふべき
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※それぞれのパートを一人で3回ずつ歌って多重録音しています。
伴奏のピアノはMIDI打ち込み、音源は"HAlion One"使用。
2010/7/11録音

瀧廉太郎 組歌「四季」より 雪 [廉太郎21才 [四季]]

組歌「四季」の4曲の中の『冬』の曲です。

作曲: 瀧 廉太郎
作歌: 中村 秋香



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『雪』 作歌 中村 秋香

一夜のほどに 野も山も
宮も藁屋も おしなべて
白銀もてこそ 包まれにけれ
白珠もてこそ 飾られにけれ
まばゆき光や 麗しき景色や
あはれ神の仕業ぞ
神の仕業ぞ あやしき
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※ソプラノ、アルト、テノール、バスを一人で3回ずつ歌って多重録音しています。
伴奏のピアノ、オルガンはMIDI打ち込み、音源は"HAlion One"使用。
2010/7/3録音
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瀧廉太郎 組歌「四季」より 月 [廉太郎21才 [四季]]

組歌「四季」の4曲の中の『秋』の曲です。

作歌・作曲: 瀧 廉太郎


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『月』 作歌 瀧 廉太郎

ひかりはいつも かはらぬものを
ことさらあきの 月のかげは
などか人に ものを思はする
などかひとに ものを思はする
あゝなくむしも おなじこゝろか
あゝなく虫も おなじこゝろか
こゑのかなしき
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※ソプラノ、アルト、テノール、バスを一人で3回ずつ歌って多重録音しています。
2010/7/3録音

瀧廉太郎 組歌「四季」より 納涼 [廉太郎21才 [四季]]

瀧廉太郎が明治33年(1900年)11月に出版した組歌「四季」の4曲の中の夏の曲です。
春はご存じ♪春のうららの隅田川~♪の「花」、秋が「月」、冬が「雪」です。

曲: 瀧 廉太郎
詩: 東 くめ



この合唱曲集の序文には、作曲当時20歳の廉太郎の情熱、希望が感じられます。
(一部漢字を書き換えています)
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四季.gif近来音楽は、著しき進歩、発達をなし、歌曲の作、世に表われたるもの少しとせず。
しかれども、これら多くは通常音楽の普及伝播を旨とせる学校唱歌にして、これより程度の高きものは極めて少し。
そのやや高尚なるものに至りては、皆西洋の歌曲を採り、これが歌詞に代うるに我歌詞をもってし、単に字句を割当つるに止まるがゆえに、多くは原曲の妙味をそこなうに至る。
中にはすこぶるその原曲の声調に合えるものなきにしもあらずと言えども、素より変則の仕方なれば、これをもって完美したりと称し難き事は何人も承知する所なり。
余はあえて其欠を補なうの任に当たるに足らずと言えども、常にこの事を遺憾とするがゆえに、これまで研究せし結果、すなわち我歌詞に基きて作曲したるものの内、2,3を公にし、もってこの道に資する所あらんとす。
さいわいに先輩識者の是正をたまわるあらば、余の幸栄これに過ぎざるなり。

明治33年8月 瀧廉太郎
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翌年3月、荒城の月、箱根八里の出版、4月にドイツ留学に出発。
そして「四季」出版からわずか2年半後、明治36年(1903年)6月29日 23歳で亡くなります。





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納涼 作歌 東くめ

ひるまのあつさの なごり見せて
ほのほぞもへたつ ゆふべの雲に
くれなゐそめなす 入日(いるひ)のかげ
波間に落つるや 沖もくれぬ
やけたるまさご路 いつかひえて
しほかぜ涼しく 渡る磯を

ものすそかゝげて ひとり行けば
よせ来るしらなみ 足をおそふ
すゞみに来しかひ ありそ海の
波にも戯れ 月にうたひ
更け行く夜さへ わすれはてゝ
遊ぶもたのしや 夏のうみべ
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※一人で3回歌って多重録音しています。ピアノはMIDI打ち込み、音源は"HAlion One"使用。
2010/6/26録音

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